「でんぱ組.inc 幕神アリーナツアー2017」開催!

でんぱ組.incによる「でんぱ組.inc 幕神アリーナツアー2017 電波良好Wi-Fi完備!」が、1月に幕張イベントホールで3日間、神戸ワールド記念ホールで2日間行われた。さらに、1月20日には日本武道館での追加公演も決定。ここでは、1月6日に幕張イベントホールで行われたライブの模様をお伝えしよう。

でんぱ組.inc 幕神アリーナツアー2017

6人編成になってから5年の歳月を経過、その間の歩みを集約させた3枚組ベスト盤『WWDBEST ～電波良好！～』を昨年末にでんぱ組.incは発売した。そのアルバムを受けた形で今年の活動の幕開けを飾ったのが「でんぱ組.inc 幕神アリーナツアー2017 電波良好Wi-Fi完備!」になる。
この日のライブでも、途中にメドレースタイルを組み込んでいたとはいえ、アンコールを含め全部で31曲を披露。

『でんでんぱっしょん』から幕あけ

初日6日のライブ本編は、大きく4つのブロックに分けて行われた。大きな白い薄幕に映像を映し、その裏でリボンをクルクルと廻しながら歌い踊った『でんでんぱっしょん』から幕をあけた最初のブロックでは、『NEO JAPONISM』や『バリ3共和国』など、でんぱ組.incらしいポップに弾けた胸をキュンキュンさせる「萌えきゅんソング」を軸に展開。『Dear☆Stageへようこそ』では、大勢のダンサーたちを招き入れミュージカル風のステージングも披露。さらに、心の声と対話をしながらもマイナス人生から駆け上がってゆく強い意志と生きる力を与えてゆく『W.W.D Ⅱ』を最初のブロックの最後に歌い、会場中の人たちと昂る熱い気持ちを絶叫や熱狂と一緒に分かち合っていた。

　今回のステージでは、『W.W.D』『W.W.D Ⅱ』『WWDBEST』と、ファンたちの人生と強く共鳴しあう曲たちを、4ブロック中3ブロックの最後に配置。彼女たちが『W.W.D』シリーズナンバーを、今回のコンサートで熱狂を描き出す肝に据えてきたのも大きな特色だった。

会場へ常夏の熱風を運ぶ次のブロック

真冬の季節を忘れるくらい、会場へ常夏の熱風を運んできた『おつかれサマー！』から幕を開けた次のブロックでは、2台のトロッコに分かれたメンバーら(相沢梨紗/成瀬瑛美/最上もがチーム)(夢眠ねむ/古川未鈴/藤咲彩音チーム)がアリーナ席を左右から後方へ向かい、『強い気持ち・強い愛』『FD2 〜レゾンデートル大冒険〜』などをメドレーにし歌いながら移動。アリーナ最後方であり、スタンド席最後部と同じ目線の高さで2台のトロッコを合体。そこで『アキハバライフ♪』を歌えば、チームごとにトロッコを乗り換え、『冬へと走りだすお！』や『くちづけキボンヌ』などをメドレーにして歌いながら、ふたたびステージへ向かってアリーナ席を移動していった。

艶やかに舞い踊った『ちゅるりちゅるりら』から始まった3つめのブロックでは、弦楽団も招き入れ、星空の下でロマンチックに『あした地球がこなごなになっても』を歌えば、心に歌を響かせるように『イツカ、ハルカカナタ』を披露。かと思えば『Ψです I LIKE YOU』でスウィングしたパーティ空間を描き出したりと、胸に響かせる歌からレトロムードなど多彩な表情を投影。『W.W.D』では、会場中の人たちが感情を爆発させながら気持ちを昂らせ続けていた。

大大大FEVERした『最Ψ最好調！』から始まった本編最後のブロックでは、『でんぱーりーナイト』や、会場中が桜色の光に染まった『サクラあっぱれーしょん』、でんぱ組.incナンバー中一番BPMの速い『破！to the Future』を次々と歌いながら観客たちの感情をスパーク。熱狂一体化した風景を描き出した『Future Diver』で絶頂感を覚え、華やかに舞い踊った『WWDBEST』へと繋げ、興奮に包まれた空気を描きながら本編の幕は閉じていった。

二手に分かれアンコール

アンコールでは、メンバーらが、またも二手に分かれ、『ORANGE RIUM』を歌いながらトロッコに乗って登場。会場中を埋めつくした鮮やかなオレンジの光の中を彼女たちは舞台へ向かって進み続けていった。最後は、6人になって初めて形にした『でんぱれーど JAPAN』を届け、会場中を晴れな祭りの風景に染め上げ、2時間半に及ぶライブの幕を閉じていった。

1本のコンサートの中へ様々なドラマを描き出した、今回のステージ。6人になってから数えて6年目に突入したでんぱ組.inc。今でも彼女たちは、触れるたびにドキドキとワクワクを与え続けてくれる。それを、今年もいろいろと味わおうじゃないか!!

TEXT:長澤智典