うっとおしいけど、家族ってやっぱりいいな

たまたま深夜にテレビを見ていたら、「おじいちゃん、死んじゃったって。」の主演女優・岸井ゆきのがドラマにでていた。若くキラキラしている部分と、どこか懐かしさを感じさせる部分が共存する不思議な女優だ。後日「おじいちゃん、死んじゃったって。」の試写会で、岸井ゆきのを観たとき、この映画のどこか寂しくも暖かい雰囲気を醸し出しているのは、岸井ゆきのだと確信した。

映画の物語は、誰もが体験するであろう祖父の葬儀のお話なのだが、生きていれば人それぞれいろんな体験や感情があるわけで、スクリーンの中でそれぞれの登場人物がさらけ出していく感情がよく描かれている。もちろん葬儀の映画だからといって重々しくもなく、最後まで飽きずに物語りの中に引き込まれた。痴呆症の祖母が、最愛の人を見送るかのように「おじいちゃあーん！！」と叫んだのが印象的で、その１シーンから「うっとおしいけど、家族ってやっぱりいいな。」と感じさせる。観た後、誰かに話したくなる作品だ。

『おじいちゃん、死んじゃったって。』

とある夏の地方都市。吉子が彼氏とセックスを中断してなり続ける電話をとると、それは祖父の訃報だった。吉子が二階から、父に声をかける。「おじいちゃん、死んじゃったって。」。活躍目覚ましい最注目の実力派若手女優・岸井ゆきのが映画初主演。短編映画『ゼンマイシキ夫婦』で数々の映画賞に輝いた俊英・森ガキ侑大の初長編映画。

監督:森ガキ侑大

出演:岸井ゆきの、岩松了、光石研、水野美紀、美保純、岡山天音

配給会社：マグネタイズ、松竹メディア事業部

公式サイト:http://ojiichan-movie.com

11月4日よりテアトル梅田、神戸国際松竹ほか公開

（C）2017「おじいちゃん、死んじゃったって。」製作委員会